クラリネットは17世紀後半に発明された楽器です。しかし、オーケストラでのその地位が確立するまでには何年も待たなければなりませんでした。そこに、モーツァルトがクラリネットの歴史上、これまでにないほど美しい楽曲を作曲したのです。18世紀のクラリネット奏者、アントン・シュタードラーは、バセットクラリネットとバセットホルンを演奏した先駆者として忘れることのできない存在です。
バセットクラリネットの音域は広く、最低音が通常のソプラノクラリネットよりも長3度低かったうえに、音色は甘く個性的なものでした。〈ビュッフェ・クランポン〉のバセットクラリネットはA管ですが、最低音は記音のCまで出すことが可能です。 管体には上質グレナディラ材を使用し、ソプラノクラリネットの“プレスティージュ”と同じ仕上げを施しています。