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Alex Terrier / アレックス・テリエ

ミンガス・ビッグ・バンド所属

アレックス・テリエは1980年、フランスのパリに生まれる。音楽的環境の中で育ったわけではないが、「初めてピアノの前に座った日、音楽の世界への長い旅路の第一歩を踏み出した」と本人は語る。クラシックピアノを学んで数年経った12歳の頃、アレックス・テリエは、デューク・エリントン・オーケストラと、そのメンバー、ジョニー・ホッジスのサクソフォーン演奏を聴いて衝撃を受ける。これが音楽への旅路の二歩目となった。

以来、アレックス・テリエはジャズに人生を捧げてきた。「子供時代は、朝起きると、朝食より先に寝ぼけ眼でピアノを弾いていた。始終音楽を聴き、それ以外は読書と勉強のみという生活だった。」そんな少年時代に父親の書斎で見つけたLPを聴いて感化を受けたのが、デューク・エリントン、メンフィス・スリム、ファッツ・ドミノ、シドニー・ベシェだった。
1999年に「Brevet de Technicien des Métiers de la Musique in Sèvres」(フランスは独自の学位制度を持つため翻訳が難しいが、音楽技術の免状と言える)を取得。 エソンヌ県立エヴリー音楽院を首席で卒業後、2004年にアメリカのバークリー音楽大学に入学し、2007年、パフォーマンス科とジャズ作曲科の2つの学位を得て卒業する。

その後、ニューヨークの音楽シーンで活躍し、フランス人ミュージシャンとして初めて、著名なミンガス・ビッグ・バンドの一員となる。インディー・アーティストとしても活躍するアレックス・テリエは、バンドリーダー、作曲家、編曲家、教師などの多くの顔を持つ、いわゆるマルチタレントである。2014年秋には、ピアニストのケニー・バロンをフィーチャーした最新アルバムを発売予定。
根っからのリーダー気質であるテリエは、アメリカとヨーロッパの両方でオリジナルバンド――アメリカでは「アレックス・テリエ・ニューヨーク・カルテット」、ヨーロッパでは「アレックス・テリエ・ヨーロピアン・クインテット」を率いる。また、最近は南米でも存在感を高めている。「僕の目標はシンプル。極上のものを作り上げ、共有することだ。コンサートで夢のような数時間を観客と共有することが原動力となっている。自分の音楽で元気になってくれる人がたとえ数人でもいてくれるなら、僕の人生は無駄ではなかったと言える」とテリエは言う。

アレックス・テリエは、少年時代より作曲に関心を持ち、クラシック、ジャズ共に修士課程で作曲を学んでいる。「子供のときは、どうやったら曲が作れるのかを知りたくて、手当たり次第に勉強した。どうすれば、バッハやドビュッシー、モーツァルトのようなメロディーが書けるのか、どうすればラヴェルのように編曲ができるのかが知りたかった。自分には不可能とわかった今は、ひたすら自分のベストを尽くし、誰かが心を動かしてくれることを願うしかない。」テリエの自作曲をフィーチャーしたアルバムは2枚出ている。『Stop Requested』はバークリー在学中にレコーディングしたもので、当時師事していた著名なサクソフォニスト、ジョージ・ガゾーンが6曲にわたってサポートしている。ジョー・ロヴァーノはアレックス・テリエについてこう語る。「とても才能があり、表現力の高いサクソフォニスト。(中略)作曲家としてもソリストとしても、非常に優れた、そしてこれからも成長する構想力を備えている。」2009年にニューヨークでレコーディングされたアルバム『roundtrip』は、このロヴァーノの言葉を完璧に実証している。

アレックス・テリエのジャズ愛に多大な影響を及ぼしたのが、ビッグ・バンド・ミュージックだ。デューク・エリントン、カウント・ベイシー、フレッチャー・ヘンダーソン、そして現代の音楽家ではケニー・ホイーラーやマリア・シュナイダーなどを聴き込んで勉強した。ヨーロッパの作曲家にも大いに惹かれていたテリエは、ジャズ・オーケストラのための複雑で繊細な楽曲を書くことができる。ビッグバンド曲(「L’Heautontimoroumenos」など)、スウィング曲(「Like Someone In Love」「There Will Never Be Another You」など)、モダンジャズ曲(「Scrupules」など)を提供している。

アレックス・テリエは、個人およびグループレッスンの教師としても高く評価されている。その知識を伝授することに対する情熱と、生徒の上達へ向ける純粋な想いを称賛する声は多い。「子供時代に音楽のクラスやクリニックを受けてとてもがっかりしたことがあるのを今でも覚えている。時に、何も新しい知識を得られなかったとか、意欲向上につながらなかったと感じるクラスがある。教える側に立っている今、得るものがなかったと生徒に言われるようなクラスにだけは絶対にしたくない。何かを学びたいと僕を頼ってきてくれている生徒に対し、気楽な雰囲気で威圧感を与えずに自分の知識を分け合えるよう、精一杯の努力をしている。ただし、真剣に取り組む必要があることは理解させないとね。」

現在アレックス・テリエが楽しんでいるもう1つの活動は、映画音楽の制作だ。「音楽は人間の手で作ったほうがいいに決まっている。とはいえ、コンピューターを使った作曲もとても楽しいということも認めなければならない。現代のツールは本当にすごいとしか言いようがない。特に、構想の過程がまったく異なる映画音楽の作曲の難しさにやりがいを感じる。そこが面白いところなんだ。」

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